アウトドア屋のライフログ

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岩魚に会いに源流釣行へ

今週は台風が九州を通った影響で大雨による河川の増水。
昨日(火曜日)は貴重な定休日を店で仕事しながら過ごすという、残念な定休日でございました。

昨日の更新で書きましたが、店で仕事を片付けてフライを巻き、頭の中は色々んな場所の地形図や過去に遡行した時を振り返りつつ「この増水でも釣りを楽しめる場所は…」と考え、山間部に暮らす知人に河川の状況を聞いたりと、二日間の定休日を仕事のみで終わらせないように試行錯誤していたのであります。

源流釣行と身体の異変

何となく頭の中に「あの谷だったら」と岩魚の住む渓谷を候補に挙げていたので、谷の近くに住む知人にメールをして河川の状況をチェックしてもらうと、そこまで激しい増水はなく「これは行けそうだ」と早朝に出発して移動。最悪増水で遡行が厳しかった場合の候補も考えて出発します。(知人に感謝…)

車での移動中、山に入ると風で倒れた倒木を避けて進んだりと、若干の難儀がありましたが無事に到着。

勾配のきつい谷なので、増水してたら怖いなと思いつつ現地に到着。車から降りると「ゴォォォ」といつも以上の音ですが、水量を見て「何とかなるか」と早速入渓。久々に源流部の釣行、水はいつもより多いですが濁りも少なめで「何とか釣りは出来そうだな」と準備開始。

釣りのスタートです

釣りのスタートです

さて、僕は入渓してすぐに身体に異変。心拍数がいつもより高く”動悸”的な状態。手足に力が入りにくく、動けば息切れ…
非常に暗く光のない源流域で、水量が多いため「ゴォォォ」と響く音があまり心地良いとは言えず、釣りの準備をしている両脇に激しい流れ込み。

最近は登攀的な遊びから遠のいてしまっているからか「過剰に身体が緊張しているのかなぁ」なんて思いつつ、身体が強張ってしまっては余計に危ないなと、深呼吸をして体調を整えながら遡行をスタートします。(そんな時は本当に無理は禁物です)

黒い谷

谷の話に戻しますと、今回訪れた渓谷はスタッフが「黒い谷」と呼ぶ場所。
スタッフは渓谷を色で覚えているらしく「あの赤い谷ね」だとか、「あの茶色の谷」なんて呼び名で覚えていることがあるのですが、今回は「黒い谷」

黒い岩に、光があまり差し込まず暗い雰囲気。
増水してなければカッコ良さを感じる谷ですが、増水していると何とも言えない緊張感のある谷となります…

黒い谷で釣りをするスタッフ

黒い谷で釣りをするスタッフ

カメラの設定をかなり明るくしても暗い…
黒い岩、暗い谷、激しい水音と「なんか今日は緊張するなー」なんて言いつつ遡行しますが、時折あたりを見渡すと黒い渓谷の風景と、夏の緑の葉が何とも美しいもので、僕の正体不明な体調不良もあって、ゆーっくり風景も楽しみながら遡行。

黒い谷と緑の葉

黒い谷と緑の葉

こうして周辺を見渡しながら景観を楽しみ、その場所特有の美しさや迫力を探すのは、釣りに限らず、山や山間部で遊ぶ魅力のひとつだと、個人的には思っています。
釣りに来ているので、当然釣れた方が嬉しいのですが、釣果以外の楽しみが沢山存在する方が、一回に楽しめる満足度が多いものです。

独特な美しい風景

独特な美しい風景

虫すら黒く見えます

「虫すら黒い」なんて呟きながら1枚

黒い谷の山女魚

さて、どんな岩魚に会えるかなと期待しつつポイントに毛鉤を落とせば、流れの中から素早い魚影が現れ「山女魚だ」と言いながら力強い引きを楽しませていただいて、慎重に取り込みます。野生味溢れる山女魚でございますが、最初の一匹は毎度のことながら喜びよりも安堵感です…

山女魚

山女魚

なかなか山女魚の多い谷ではないので、今回も山女魚は出ないかなと思っていた矢先で嬉しいものです。もちろん食らいついた毛鉤も黒で、今日は黒尽くしです。
感謝して水に山女魚を戻して再び遡行します。

岩魚

続いて岩魚が付いてそうだなという場所に毛鉤を落とし、ゆらりと浮いて毛鉤に食いついてくれた岩魚。
増水で釣れるポイントが少ないとは言え「今日は岩魚を見ようかな」と思っていただけに嬉しい瞬間でございます。

岩魚

岩魚

宮崎県ではそんなに多くない、標高1,000m以上地点での釣り。なかなか有難いもので、今日はこの岩魚に会えてとりあえずは満足。

源流調査釣行

源流釣行の際はいつも「どこまで魚が住んでるのだろう」と、そんなことを考えながら魚が居なくなるまで釣り上がるというのも、個人的な楽しみのひとつ。
今回も時間に余裕があったので「源流調査釣行だ」なんて言いつつ、脱渓予定の場所からさらに上流域へ。

入渓時点で「増水してるけど何とかなるか」と言っていた水量も、気づけば脛辺り。
それでも釣りをする僕に、多分スタッフは若干呆れてたっぽいですが、そんな油断していたスタッフに良型の魚が突如現れ、残念ながらバラシ…油断禁物です笑

この後バラしてしまうのです笑

この後バラしてしまうのです笑

水深は脛から腿、一畳ほどのスペース。
そんなとこから出てくれるので、面白さもあり、渓魚のたくましさも感じるのであります。

増水のタイミングでこの水量なので、普段はもっと水の少ない場所。
そんな場所でも山女魚や岩魚は出てきてくれます。

この日最後の岩魚

この日最後の岩魚

ふと気づけば周りにはヤマボウシが咲き、夏の花を楽しみに山を歩くのもいいなと思いつつ、一尋もない川幅の場所で釣れる魚に逞しさを感じた1日でございました。

ヤマボウシ

ヤマボウシ


さて、入渓時からの身体の異変。
遡行中も改善せず、高血圧か…なんて思っておりましたが、どうやら昨日の仕事中にずっと珈琲を飲み、夜も珈琲。そして寝不足で朝も珈琲に、運転中のメガシャキ。
どうやらカフェインの過剰摂取かなと、結論付けたのでありました。

急に倒れたら困るなぁと、ゆっくり忍足遡行な店主でございました…汗

装備

<店主>
Rod : Scott “Japan Special”
Reel : HARDY “Bougle”
Hat : THE NORTH FACE “GORE-TEX Hat”
Lens : TALEX “イーズグリーン”
Shell : THE NORTH FACE “Panmah Jacket”
Shirt : patagonia “L/S Sol Patrol Shirt”
Pant : THE NORTH FACE “Water Strider Short”
Tights : finetrack “ラピッドラッシュタイツ”
Gaiter : CASKET “Neoprene Leg Gaiter”
Shoes : patagonia “Foot Tractor Wading Boots”
Pack : patagonia “Guide Water Back Pack”
Vest : patagonia “Stealth Convertible Vest”
Net : Z-Craft “花梨”
<Staff>
Rod : EUFLEX “J-Stream”
Reel : HARDY “Marquis”
Hat : Halo Commodity “Crevice Cap”
Shell : THE NORTH FACE “Panmah Jacket”
Shirt : BlackDiamond “Alpen Glow Pro Hoody”
Pant : TetonBros. “Jenny Surf Short”
Tights : finetrack “ラピッドラッシュタイツ”
LegGaiter : CASKET “Neoprene Leg Gaiter”
Shoes : mont-bell “Sawa-Trekker”
Pack : EXPED “BlackIce”
Vest : FILSON
Net:Z-Craft

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Shogo Nakano

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PORTAL 店主

宮崎県のアウトドア屋「PORTAL」の店主です。 山歩き、渓流釣りをはじめ、のんびり色々な自然の楽しみ方を満喫しながら、色々な方と一緒に遊べるのを楽しみにしています。

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コメント

    • Kin
    • 2022.07.07

    黒い谷、かっこいいですね。
    私もイワナ釣ってみたいです。

    体調は大丈夫でしょうか?( ´;゚;∀;゚;)

  1. Kinちゃん、黒い谷カッコイイですよー笑
    岩魚釣りたいですかー、じゃあ行きましょう♪
    体調は大丈夫ですよー、年を重ねるごとにどこかしらの不調が…汗
    皆さんに誘われると元気出るので、行きましょう笑

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