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GO HIKING 撮影のウラ側

今年は「これからハイキングを楽しみたい・山歩きを始めたい」という方へのステップアップを一緒に楽しんでいけたらなという想いを込めて、ハイキングにも適した気候になった渓流釣りシーズン終盤の8月末あたりから、「GO HIKING -山を歩こう-」というコンテンツ内の、YouTube動画制作で初心者の方々が楽しめる山を選んで、ステップアップの順に山を選び、私たちも仕事も兼ねて山を歩いております。

山選びにはいつも店主と初めての方でも行きやすい場所…登山口までのアクセスの良さ・道迷いの少なさそうな山・景観の良さ・技術面…などなど話し合う訳ですが、霧島の山や森歩き、宮崎市内にある釈迦ヶ岳、延岡市に位置する迫力の大岩壁や滝のある景観を楽しめる行縢山と続き、「宮崎県北部の山深い景色も体験してもらいたい」と、先週の定休日に選んだのは「祖母山」。(ぼやぼやしているうちに先週の話題となってしまいました。) 宮崎県高千穂町に位置する北谷登山口から歩いてまいりましたので、撮影秘話(?)なども絡めながら振り返ってみようと思います。

下山後、「三秀台」から眺めた祖母山(中央)

一緒にステップアップ

ありがたいことに「GO HIKING」のコンテンツを参考にしてくださる初心者の方々や、次に行く山の「予習」としてご覧になってくださるお客様がご来店されて、「YouTube見ました!」「Webサイト見ました!」と、声を掛けてくださいます。私たちにとって、とても励みになる言葉で「コンテンツ見て、行ってきましたよ!」の言葉は、最高のご褒美。コンテンツをきっかけに「ハイキングしてみよう」と、アクションしてくださって、同じ山を歩き、同じ景色や雰囲気を楽しまれたのかと思うと本当に嬉しくなります。

一番はハイキングを始められたお客様が「楽しい!」と感じて頂き、少しずつステップアップして様々な自然の中での遊び方・過ごし方を楽しんでいただくこと。私たちも動画の素材を集めながら、初心を振り返ったりと気付かされることもいろいろあり、学ばせてもらっています。そして、渓流シーズンは、あまり山を歩いていなかったので、鈍った”登り筋” (登りに使う筋肉)”下り筋”(下山時に使う筋肉)を取り戻すステップアップにもなっています。

久しぶりの縦走ザックに二人して「これ背負って歩けるかな?」と…。

カメラ片手に谷越え、山越え

「GO HIKING -山を歩こう-」で山を紹介しているYouTubeをご覧いただいた方は、ご存知だと思いますが、動画では景色やその時々の動植物・野鳥の声などを入れながらお題になっている山のルート上を私たちが歩いている姿が映っています。店主が撮りたい場所に三脚付きのカメラを接地し、どちらかが歩いて行く..,というのを繰り返しながら撮影していきます。カメラ片手に谷を越え。

足場に不安のある箇所ではカメラはバックパックに入れて歩きます


急登を越え…



私も常に自分のカメラを首から下げて歩いておりますが、私が三脚付きのカメラを持ち歩くのは店主の後姿を撮影後に、そのカメラを持って店主に追いつく時のみ。山歩き(不整地)での両手が自由ではない不便さ…、大半は(いや、97%くらい)カメラを持ちながら山を越え、谷を越える店主に申し訳ない気持ちと「絶対に転んで骨折とかしないでよ」という気持ちが入り乱れます。(きっと転ぶ時はカメラを守って転ぶと思われますので…笑)

平和な道(フラットな道)では、ご機嫌です笑

天気に従い、太陽の傾きと共に山の中で過ごす

祖母山でのテント泊を計画した2日間は、天気予報では良い雰囲気だったのですが、祖母山の上には雲がかかっており稜線に出るとガスに包まれ寒さを感じるほど。眺望が抜群とは言い難い天気でしたが、雨に振られなかっただけラッキーです。少しずつ進んでいる紅葉も見ることができました。テント場へ行って、テント設営後のんびりと体を休めてから、今度はサンセット狙いで再び山頂へ。相変わらずガスでしたが、なんとか雲が切れ傾山や天狗岩の姿を見ることも出来ました。

天狗岩が顔を出してくれました


日没の時間が迫ってきて、また山頂はガスに包まれ、このまま日没を迎えた後に「今回の核心部(私の中で)」となった山頂直下のやたらと滑る岩場を暗い中で下山するのが怖かったので、日没前のまだ明るいうちにテント場へ戻り夕食を摂ることに。

核心部。すごい傾斜という訳ではないのですが、この岩場がとても滑るのです。


夕食の準備を始めようかと思っていた頃に西の空がオレンジに染まり、辺りはガスが抜けてきました。…登山あるある? 降りたら晴れるという。テント場と山頂は歩いて15-20分ほどの距離。何度か店主に「山頂、行かなくていいの?」と聞かれ、一瞬迷いましったが、やはりあの核心部を暗い中で歩きたくないのと、真っ暗の中で食事の準備をするのも億劫で「ここからでも充分綺麗な空が見れるから」とテント場でしばしマジックアワーを堪能。とても綺麗な空でした。

阿蘇五岳も綺麗に見えました。


山の中で過ごす時間。天気に逆らわず、太陽の傾きと共に過ごす時間は、大袈裟かもしれませんが、なんとなく原始の時代からの”人間の営み”的なものが感じられ、「天気が荒れている時は、おとなしく」「明るいうちに行動し、暗くなったら寝る」というシンプルな当たり前のことが面白く感じられます。日常生活では、車や稼働している交通手段があれば、悪天の際にも移動が出来ますし、24時間開いている店もたくさんあります。山の中ではスマホが圏外なことも多いですが、スマホから離れて過ごす時間もいいものだと感じます。

おやすみなさい


夕食を食べ終わって、時計を見ると18:55。店主と「普段だったら、レジ締め準備してる時間だよね」とそんな話をしながら、おやつをつまみ(お酒を飲まない私たちは、夕食後はおやつをつまむくらいしかありません笑)、きっと20時には就寝。翌朝のご来光に合わせて5:00に起きたとしても9時間の睡眠時間…山で寝る時が一番睡眠時間が取れているなと毎度思うのですが、いつも帰宅後も遅くまで仕事をしているであろう、目の前の店主に「今夜はたっぷりと睡眠を取ってくだされよ」と願いながら各々就寝。

時々、風に揺れるテントの音が気になり目が覚めましたが、爆睡。初めて山の中でテン泊をした時は、風でバサバサ揺れるテントがいつか吹き飛ぶのではないかと気分は「三匹の仔豚」のワラの家の仔豚。怖くて眠れず、テントの揺れを抑えようと手足を天井四隅へと伸ばし、疲れ果てて朝を迎え、同行した友人に笑われたのを思い出しました…ずいぶん強くなったものです。(道具に対する安心感もあります)

いつかこんな体験を

「こんな景色見れるのかな」「テントを背負って山を歩く日が来るのかな」と、山歩きを始めようと店を訪れるお客様は不安があると思いますが、興味を持ったことを始める時は、やっぱりワクワクします。なにごとも順を追ってステップアップしていけば、自ずとスキルが付いてくるもの。いきなり難易度の高い場所へ行き、怖い思いをしたり、「山を歩くこと = キツイ・辛いこと」になってしまうのも、とても残念です。「GO HIKING -山を歩こう-」の動画のシリーズを始めてから、店主と「次はどこの山がいいだろうね」と話すことが増えてまいりましたが、季節や山域によって歩いて見て頂きたい景色などはたくさん。同じ「山」といっても、霧島の山と県北の山では植生も違ったりと、その森の雰囲気の違いを知るのも楽しさのひとつだと思います。

翌朝は味噌汁にご飯・たっぷりの鰹節を入れた、おじや的なものを。(朝食はこれに限る!笑)


是非、地元の専門店やガイドを利用していただいて、そのエリアの旬な情報や楽しみ方を得ながらステップアップしていただきたいという想いも込めて、「GO HIKING -山を歩こう-」も更新していきたいと思います。お客様が「やってみたいな」「楽しそう」「あんな体験をしてみたい」と山歩きを始め、「やってよかった!」になっていただけるよう、私も山歩きの魅力や楽しさを伝えられるよう努めていきたいと思います。

下山後、三秀台にて動画撮影中の店主。久々のテン泊お疲れ様でした!


「GO HIKING -山を歩こう-」が、皆さまの素敵な体験のきっかけに繋がると嬉しいです。

 

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Mayuko Takeda

Mayuko Takeda

PORTAL Staff

宮崎県のアウトドア屋「PORTAL」のスタッフです。山歩きを中心に四季折々の山間部の自然遊びを楽しんでおります。店を訪れた方・このサイトを訪れていただいた方に、自然の中での楽しみやワクワクが伝わると嬉しいです。

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