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探検的源流釣行 -Part 1-

8月も、もう半分が終わり。
今週の定休日の1日目は、店の案内人を務めて下さっている方と二人で「探検的な楽しみを感じつつ出かけよう」と源流域へ出かけてまいりました。

案内人

僕らの店の案内人は、僕が店を出す前から懇意にしてくださっている方のひとりで、僕がお客様と山を歩く際にとても安心して任せられると共に信頼させていただいている方。なかなかお客様のお供として山を歩く時以外は二人で遊びに出かけるタイミングが合わず、最後に出かけたのは宮崎県延岡市に位置する比叡山へ、クライミングを楽しみに出かけた時。

案内人

案内人

余談ですが「宮崎県の自然は美しく、それを日常的に楽しもう」と、そんなことを言いながら一生懸命働く案内人は兵庫県出身・僕は福岡県出身・スタッフは北海道出身と、店の関係者全員が県外出身者なのであります。
県外出身者と言えども、全員が宮崎県の地域や人を想い一生懸命に試行錯誤しながら働いているのが、時折嬉しく感じます。

久々の源流

今回出かけたのは山奥の源流で、初めて出かけたのを調べてみると2011年なので、今から11年前。以来年に1度は訪れていた谷ですが、スタッフが働くようになって以降は何故か足が遠のいており3年振りの谷。
毎年土砂崩れで渓相が変わり、状況によっては危険なこともある為、過去にも信頼できる方としか訪れていない谷場所で、次に出かける時も信頼できる人と出かけたいなと思っており、案内人にも以前から「次にプライベートで案内人と遊びに行くなら」と候補に挙げていた場所です。

そんな案内人は、僕の予想通りしっかり装備を持って来て下さったので、片手にフライロッドを持って比較的軽装な僕は頭が下がります…と共に、いざという時は案内人を頼ればいいので安心だと、ホッとするのであります…汗

頼りになる案内人

頼りになる案内人

こんなしっかり装備の案内人の隣に、半袖で片手にフライロッドの僕が居る訳であります…笑

濁りまくった水を眺めつつ、入渓前の登山

のんびり時間をかけて遡行しようという目的と、入渓してみなければ土砂崩れの状況などが分からないため、ワクワク半分・心配半分の中早朝へ出発して現地に到着。
入渓する箇所よりも随分下流域で、最初に目にしたのは透明度ゼロの濁った川。

状況が見えない谷だったのでしっかり天気予報をチェックして、”晴れが続いていて当日も快晴”なことを前提に訪れたのですが、道中は道路が濡れており前日は雨が降った模様。河川の濁り具合は完全に透明度ゼロ。濁り切った河川を見ながらこんな会話のやり取りを行います。

僕「上で土砂が崩れてなければ良いけど」
案内人「この濁りは崩れた直後かなぁ」
僕「何とも言えませんが『ヨシ、バッチリ』という状況ではないですねー」
案内人「途中で抜けれる谷?」
僕「無理です」
案内人「どうしたものかね」
僕「とりあえず行きましょう、無理だったら助けてください笑」

会話の結果今日の天気予報も快晴なので、とりあえず行こうということに。その裏では当然ながら、案内人の装備がしっかりしているのでという安心感もあるのですが、猛暑で天気予報がアテにならず「危険だから困る」なんて笑い混じりの愚痴を言いながらスタートです。

さて今回の谷は入渓までに、まずは小一時間の登山。と言っても普通の登山ではなく、若干登攀的要素のある登山。3年前までに残していたルートのデータや遡行図も紛失してしまった(間違えて削除してしまった)ので、地図と記憶を頼りにワクワクしながら入渓地点へ向かいます。

不思議とルートは大体覚えていたので迷うことはありませんでしたが、この3年の間の風雨で様子も変わり、手足使いながらの行動で、入渓した時点でボチボチ泥だらけ。

入渓地点到着

入渓地点到着・これでも洗った後

しかも暑い…いったん腰まで濁った水に浸かりクールダウンして釣りの準備。

今回のシューズは、登攀的要素のある箇所も多いので、軽く水抜けも良いフェルトソールのシューズということで、mont-bell社のサワートレッカーを。個人的に「忍者みたいだな」と思ってるシューズで、この軽さは何より快適なのであります。

深山幽谷

今回の谷は訪れた際にいつも”深山幽谷”という言葉を連想する谷で、3年の間に崩れた箇所も増えた為、渓相も変わっていましたが奥深さを感じる美しさがあります。

奥深い谷

奥深い谷

写真を撮ったのが、既に土砂崩れの後を3-4箇所抜けた後ですが、少しずつ水の透明度も増して来たので「入渓して正解だったね」なんて言いながら遡行。釣りをしながら遡行していきますが、綺麗な山女魚もポツポツと現れてくれます。

この日最初に出会った山女魚

この日最初に出会った山女魚

友人と最後にこの谷を訪れた際、土砂崩れの進行具合に「魚が住めなくなっちゃったらどうしよう」なんて言ってたのを思い出しますが、水や自然の力は素晴らしいもので前回よりも崩壊が進んでいながらも、綺麗な水が流れ生き物が生息しているというのを感動させてくれます。

いやぁ、本当に感動します…笑
案内人も「こんなところに住んでるんだ」と感動しておりました。

険しい谷を抜けて

入渓から前半部は勾配のきつい傾斜を遡行しながらの釣り。
定期的に四つん這いで這い上がり、ズルズルと川に戻りを繰り返しますが、土砂崩れに囲まれたエリアなので常時緊張感を持って遡行します。

右も左も土砂崩れの中、釣りをしながら遡行します

右も左も土砂崩れの中、釣りをしながら遡行します

眺める分には綺麗ですが、高巻きが面倒な滝も多く、また行程の半分は四つん這い。
腰痛…そして危険箇所で何故か肩が攣るという…
安全・快適に楽しむための日常的な身体作りの重要性を実感しながら高巻きする店主です…汗

あまり写真を撮る余裕がないので、たまにスマホでパシャリ。

四つん這いで高巻き中の案内人

四つん這いで高巻き中の案内人

写真を撮るのはお互いにある程度安全な場所に移動して撮影するので、どうも勾配が緩く見えますがピリピリするような遡行は久々です。(勾配云々よりも「崩れそうだな」と思っていたり、浮石を落とさない様に)

高巻きを終えたら、少し竿を出して、また高巻き。次々に変わる景色に「探検的で面白い」と、案内人もこの谷の魅力に惹かれた模様です。

高巻き中の案内人

高巻き中の案内人

時折「ロープ出そうか」なんて案内人が言いますが、スタコラと僕がずり落ちていくので「せっかくだからロープ使う」と案内人も懸垂下降で降りてきたり。
案内人との共通認識で「お客様の案内としては無理だな」なんて言いながら、奥地の谷に久々に訪れた満足感を堪能。

ロープをしまう案内人

ロープをしまう案内人

勾配が強いので”釣り”をじっくりという区間は少ないものですが、それでも時折良型の山女魚に出会い、案内人も若干”山女魚の美しさ”に感動するのであります。

険しい中で出て来てくれた良型の山女魚

険しい中で出て来てくれた良型の山女魚

ホッと一息

距離こそ短いけれど、定期的に四つん這いを強いられる箇所も終盤。装備も定期的に泥まみれに…

これぞ探検感...

これぞ探検感…

危険箇所や崩落の心配のある箇所を抜けて、美しいナメ沢でのんびり休憩。
案内人は地質マニアなので、美しい地層が水に削られて出来た模様に興奮しつつ、上がってきた急勾配を眺めて満足します。

前半部を終えてひと休憩

前半部を終えてひと休憩


時におどろおどろしく、時に迫力があり、時に緊張感のある箇所を抜けて、ここからは森の美しさを堪能するのでありますが、長くなりましたのでいったんこの辺で。
また続きは後ほど更新いたします。

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Shogo Nakano

Shogo Nakano

PORTAL 店主

宮崎県のアウトドア屋「PORTAL」の店主です。 山歩き、渓流釣りをはじめ、のんびり色々な自然の楽しみ方を満喫しながら、色々な方と一緒に遊べるのを楽しみにしています。

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