先日も書きましたが、もうすぐ渓流釣りの解禁。ソワソワしているお客様が増える季節ですが、山間部に出かけて釣り好きと話していても「そろそろ解禁だ」という話が出る様になり、先日は山間部の居酒屋で釣りの話をしながら美味い飯をいただいておりました。
山女魚釣り
3月以降、僕らは山間部に出かけ尾根道を歩いて山に登ったり、谷を遡行して渓流釣りをしたり、上で遊ぶか(山歩き)下で遊ぶか(渓流釣り)と忙しい季節に入ってきます。徐々に夏が近づくにつれ、山を歩くのが暑くなるため谷間の頻度が上がっていく訳でありまして、そんな遊びを十数年と繰り返しております。
谷間で釣りを楽しむ際の対象魚は山女魚や岩魚などの渓流魚。
今年のシーズンは、お客様でも渓流釣りを楽しみたいという方が増えそうで、益々谷に行く機会が増えそうです。

山女魚
反面、釣りの話ばかりしていると「山歩きや山野草のことも考えて」とお客様にお叱りもいただく季節…汗
そろそろ渓流釣りも解禁だなと思う今の季節に、ふと昔の釣りを思い出したもので、今回はそんなことをツラツラと。
幼少期の小鮒釣り
思い出しても「いつから釣りをしていたか」とハッキリ分からず、物心ついた頃には延べ竿で小鮒釣りをしていたのを思い出します。
父親に付き合い、延べ竿に釣り糸を持って餌は練り餌を自宅で作って近所の川に出かけ、あまり高くない橋から糸を垂らし、釣れたら引き上げてバケツに入れて眺めて。
自宅で練り餌を作るのがあまり好きでなかった記憶があります… 幼すぎて記憶も曖昧ですが、いまだに時折そんなことをしています。

カワムツを延べ竿で釣って遊んだ時の1枚
流れの弱い川に釣り糸を垂らし、魚が食ったら合わせて釣り上げる。
飽きてしまえば勝手に川を上流に歩いて出かけて、サワガニやエビを取ってみたり水生昆虫を探してみたり。
記憶ではシジミ採りもしていた記憶があります。
親父と釣り
面白いもので、うちのスタッフも父親に連れられ渓流釣りをしていた頃があるらしく、宮崎県に移住してきた時にスピナーなどを持参してきておりました。

最近は渓谷でも様になってきました
お互い”親父”に釣りを教わったもの同士であります。
僕との違いは、僕の場合は”近所の里川で小鮒” スタッフの場合は渓谷で渓魚と釣りの質が異なりますが笑
お客様を見ていても時折、父親または祖父と釣りをしていた幼少期がある方もいるものです。そんな方々の遊びを見ていると幼少期に楽しんだ遊びやフィールドは、大人になっても大事に思ったり、好きになったりするものかなと思うこともあります。
今思えば”下手の横好き”
僕が宮崎県に移り住んで最初にどハマりした遊びは渓流釣りなのですが、その理由は懐かしさからでもあります。
福岡県北九州市の田舎生まれの僕は、実家を離れてからというもの比較的”市街地”に住んでいることばかりで、東京から宮崎に移り住んで渓流釣りに連れて行ってもらった際「そういえば、こんな風景の中で遊んでいたな」と懐かしんだことが、ハマったきっかけなのであります。
今ではルアーフィッシングやフライフィシングを楽しむようになり、様々な場所で釣りを楽しませていただきますが、ふと父親の釣りは”下手だったな”と思い出すことがあります。
まぁ、それもそのはずで僕の幼少期、父親に連れられて小川で釣りをしていた頃は父親は20代後半で、今の僕よりもずっと年下なのであります。
僕に遊ばせるフリをして、要は自分が遊びたかったんだろうなと最近ではそんな風に思うようになりました(というのも、誰よりも熱心に遊んでいたので…)
父親が他界して気づけば20年以上が経ちますが、父親の遊びに付き合わされて近所の小川で釣りに夢中になっていたのは、イマイチ記憶がはっきりとしないほどの幼少期の思い出でございますが、40代もそろそろ半ばに差し掛かり渓谷で釣りをしながら、時折「父親もやってみたかったろうな」と思うことがあるのです。
技術はとりあえず置いて
自分で店を持つようになり、店頭でお子様を持つ父親などから「子供をどこに遊びに連れていけばいいか分からない」という相談や、ご自身の技量についての相談などをいただくことがあります。
自然の中での遊びは、少なからずリスクが存在するもの。
だからこそ安全管理面などは丁寧にご説明させていただくことも多くありますが、どんな遊びだろうと結局は子供にとっては良い思い出になるものだと、個人的には思います。

家族で山歩きを楽しむ方も増えたように思います
また、技術技術と一生懸命に背比べをする方もたくさんいらっしゃいますが、それはそれで楽しければ良いことだと思いますし、もしも煮詰まったなら純粋に楽しいことを楽しくやってみると、面白いものです。
僕らの店は「想いと共に自然や環境を大切に」とそんな願いを込めて運営しています。
僕が父親との釣りの思い出を時折思い出し、里を流れる小川が好きなように、僕らの店を介して自然を楽しむようになった方々が、いつしか美しい風景を懐かしんだり、そのお子様と父親が様々な思い出を作ったり、そんな土地を大切に感じるようになったなら
僕らが毎日試行錯誤や四苦八苦しながらも、働く価値があるのかな。と辛い時は基本的にそんなことを考えながら頑張ろうと勇気づけるのであります。
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僕らの店をご愛顧いただいている方々が、素敵な場所で素敵な時間を過ごせますように。
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