梅雨明け宣言の出た宮崎県。今年は梅雨入りが遅いなと思っていたら、あっという間に梅雨明け…
ここ数年は毎年言っていますが「今年の夏はおかしい」と、また今年もそんな話をよく聞きます。
気候の変化との関連性は僕には分かりませんが、元々保水力の高い森の谷に降りていても、水の引きが早いものでございまして、長く釣りを嗜まれる釣りのベテランの方とも「なんだか水の引きが早いよなー」なんて話が今年は目立つ夏。
さて、そんな前置きは良いとして、ジリジリ暑い夏の始まり。
定休日にスタッフを連れて渓谷へと出かけてまいりました。
涼の遊び
暑い夏は渓谷に降りて、谷の涼しい風を感じつつ楽しむのは、個人的に涼を楽しむ山の遊びでござまして、渓谷で綺麗な山女魚を釣って眺めるのは、山を歩いて山野草を探す感覚と、どこか似ていると思っています。
灼熱な日は渓谷に居てもジリジリと日差しが痛みますが、鬱蒼とした森は日陰も多く、まだ涼しさを感じます。

陰の多い谷は暑い夏には涼しさを感じます
今の季節は蜘蛛の巣が多く、釣りは難儀しますが…
それでも暑いよりはマシかなと、そんなことを思いながら遡行。
灼熱に近い暑さの中で、山を歩いて修行的に汗を流すのも個人的には嫌いではないのですが、谷の涼しさもまた魅力的で、山や山間部の様々な遊びを楽しめるのは、改めて素敵なものです。

早朝の渓谷
昆虫たち
渓谷もカゲロウが飛び交う季節も終わり、すっかりクモやトンボが目立つようになりました。

ミヤマカワトンボ

カゲロウ
まだまだ僕らでも知らないことの多い山間部ですが、花の変化や昆虫の変化で四季を感じることは、山や山間部を訪れる度に少し豊かさを感じます。
スタッフもフライフィッシングを始めてからというもの、虫に関心が強くなったようでカゲロウなどを見ては「美しい」というようになりました。
釣りに出かけているので、どうしても釣果を出したい気持ちはあるのですが、あたりを見渡して美しい風景や動植物を探し、自然の風景や造形美の美しさを感じながら楽しむ気持ちは大切にしたいなと常々思っており、お客様と山間部に出かける度に皆んなで花や虫、木々や自然に目を向けて楽しむ時間は本当に大切な時間です。
スタッフも釣りをしながら”オニヤンマ”が”ミヤマカワトンボ”を捕食するシーンを見て驚いておりました。
いざ釣りへ
今回、元々は小一時間ほど林道を歩いて入渓しようと思っていたのですが、歩いてみるとすぐに汗ダク…
妥協して下流域から入渓して楽しみます。
到着時間が早く、まだヒヨドリが目覚めた頃で野鳥の声も多くはありませんが、時間の経過と共にオオルリ、サンコウチョウやアカショウビンと夏鳥の囀りが賑やかになり、野鳥の目覚めを感じつつの釣り。

いざスタート
流れの緩い箇所にフライを落とせばカワムツが出てくるので、うまく山女魚のいる場所を考えながらの釣りですが、時折ビッグなカワムツが出現します。

カワムツ
しっかり婚姻色の入ったカワムツですが、釣った僕も釣られたカワムツも「シマッタ」と。
「そんなことを思ってるのかな」なんて思いつつ川に逃し、綺麗な山女魚が釣れたならしばし眺めて楽しみます。

蟻を模したフライをしっかり咥えた山女魚
スタッフもカワムツに難儀しておりましたが、それでも美しい山女魚をキャッチ。
最近は増水に悩まされる定休日が多かったので、久々の山女魚にホッとした模様でございます。

山女魚撮影中

今日イチ美しい山女魚を釣ってました
店主、蝮と格闘…
頻繁に訪れる谷ですが、この谷には蝮が多く今日も3匹の蝮に遭遇…一匹は若干追われ、しつこい臨戦体制の蝮に店主鳥肌。
まぁまぁ危ない瞬間がありまして、これからのシーズンは本当に気をつけなければなりません。

攻撃体制の蝮
とりあえず一定の距離を置いてパシャリ笑
蝮を見たことない方も意外といるので、撮っときました。
もっと模様がクッキリしているのが多いですが、見つけにくい色なので手を着く場所などは要注意な季節です。
本当に気をつけましょう。
脱渓後の”ちどり食堂”
今回は脱渓後に、最近ハマっている”ちどり食堂”へ。

おいニボシの中華そば
店の近くで美味いラーメン。ありがたい限りです。
今度みんなで行きたいですねー
余談
脱渓して駐車場に戻るとクマオジの車があったので、とりあえずワイパーあげて山女魚の絵を描いた置き手紙を置いておきました…笑

脱渓後のひと遊び…
偶然に同じ渓谷に居たのも面白いものですが、こうして知った仲が同じ場所で楽しむのは本当に嬉しいものです。
さて明日も渓谷。
良い時間になりますように。
コメント