昨日は店で運営をさせていただいている、アウトドアのコミュニティにて霧島連山の中の一つ”高千穂峰”へ。
のんびり夏の花を楽しみに、夏日和の山ですが出かけて行こうと企画した山で、昨日高千穂峰を歩きながら「みんな、良い楽しみ方だなぁ」と感じていたのでありました。
山のレポート的内容は、店のWEBサイトに掲載しましたので合わせてご覧いただければ幸いです。
高千穂峰
高千穂峰と言えば坂本龍馬も登ったとされる山で、霧島連山の中でも非常に美しい秀麗な山として知られる山。
僕らの店の周辺からも眺められる山なのですが、僕らの店は本来「霧島連山”を見渡せる場所に店を構えよう」と思っており、通勤が楽で霧島連山が見える場所を探すも最適な場所がなく、今の場所になったのです。

店の近くから眺める霧島連山と大淀川
上の写真が店の近くから眺める霧島連山で、一番左の美しい三角錐をした形の山が高千穂峰。複数の登山コースがある山で、今回は火山帯の植生を楽しみながら歩こうと”天孫降臨コース”というコースで高千穂峰を歩いてまいりました。

今回のコース
一般的に多く歩かれる”高千穂河原”から山頂を目指すコースでは、火山帯の迫力などが楽しめますが、反対側に位置する”天孫降臨コース”では、樹林帯が多く霧島連山の植生が楽しめます。
同じ山でコースにより大きく景観や植生が異なるのは、大昔の噴火・溶岩の流れた方向に起因するものだということは、僕らの店の案内人が地質に長けた方で、以前に教えていただいた際に感動したもので、山を歩く楽しみは人それぞれの楽しみ方がありますが、こうした由来や成り立ちを知ることもまた楽しみのひとつでありますが、そうした蘊蓄を楽しいと感じることに時折、年齢を重ねた影響なのかと考えることがあります。
ヤマビル
僕らの歩いた天孫降臨コースでは、前半の樹林帯ではヤマビルが生息していまして、酷な話ですが僕らは登山道を歩くこともあれば、渓谷を歩いたり釣りをしたりすることや、一般登山道じゃない箇所を歩くこともあり、年々生息域が広がっているヤマビルは、どうしてもどこかで遭遇します。
普通に考えて「気持ち悪いもの」に分類するヤマビルですが、女性のお客様からは悲鳴…僕は「慣れなさい笑」と言う始末。
そのお蔭か、徐々に耐性ができているのが時折面白いのですが、その代表例はスタッフです…

一番気持ち悪く撮影できた1枚をチョイス…笑
僕も気持ち良いものとは思っていませんが、どうしても山域によっては回避することが出来ないものなので、慣れた方が早い…
禁忌剤を使うのもひとつの手段ですが、濡れて回る渓谷の遊びなどでは結局効果がないので、やはり慣れた方が早い…
血が出るとなかなか止まらないため、定期的にチェックして落とすようにはしていますが。
花・植物
タイトルにも書きましたが”僕らの自然の楽しみ方”、みんなで山や山間部を歩いていますと、それぞれが好きなものが出てくるのでありまして、その代表的なものは花や植物。山歩きを楽しみ方でも、花を楽しむ方は非常に多いと思います。
この日はヤマアジサイが見頃かなと思っていましたが、たくさん咲いており、視覚的に涼を楽しみながらのんびりと歩きます。

ヤマアジサイ
前半の樹林帯でヤマビルに遭遇し、テンションの落ちた方も、花が見え始めるとテンションが上がりだします笑
花を見つけては写真を撮り、のんびりと眺めるので、後からきた登山客にはどんどんと追い越されますが、そんなことはお構いなし。
“コースタイム”なんて、全く関係ありません笑(もちろん全体的な行程や、明るいうちの下山は絶対ですが)

テリハアカショウマ
そしてこの辺りに自生しているモウセンゴケ。
食虫植物を見つけてみんなで楽しみます。

モウセンゴケ
みんなで山を歩く時は、僕や案内人が案内係となる訳でございますが、僕らよりもお客様の方が花に詳しかったりするので、僕らもよく教わります。
結果、僕らも必然的に花に詳しくなるのであります。
昆虫、虫
いつしか昆虫や虫にまで、その興味は広がっている訳でありまして、昆虫も見つけては一生懸命に観察。
さすがに昆虫の世界は種類も多く、奥深く、ハマるととんでも無いことになりそうです。
正式名称までは分からないものが多いですが、僕らの店には昆虫の博士的調査研究者も来るので、今度みんなで講義を聞いてみたいなと思っています。

シリアゲムシ

蜜集め中
写真には納められませんでしたが、この日はヒグラシやアオスジアゲハ、アサギマダラにも出会えました。
意外と苦手な方も多い虫ですが、調べると面白いものでございまして、僕も店でCOMMUNITYの運営を始めて色々な方と山を歩くようになって、関心が強くなりつつある分野で、これで昆虫標本まで作り出したらヤバイな…と時折呟いてます。(メチャクチャ面白そうなので…)
この日はコガネムシが大量発生していたので、僕は羽を広げた瞬間のコガネムシを撮ろうと必死になっておりました。

粘って撮影できました…
野鳥に地質に
この日は望遠カメラはさすがに持参していませでしたが、野鳥に賑わうことも最近は増え、昨日の山でもお客様がアオバトの声を聞いては「あ、アオバトダ」と言っていたり、ソウシチョウ・カッコウ・ヤマガラなど、野鳥にも詳しくなりました。
また僕らの店の案内人が地質に長けているため、山の成り立ちや地質の特徴なども、お客様は日に日に詳しくなります笑
楽しみから知り、楽しく学び考える
僕らが山に出かけますと、もちろん山頂に登るという登山的楽しみは当然のことながら、魚を釣る楽しみ、花を眺める楽しみ、昆虫・野鳥・地層を知ると様々な楽しみを見つけては賑やかに笑っております。
そうした時間は僕にとってのある種の学習の時間。「よし、勉強だ」なんて思ってはいませんが、必然的に学ぶことが増えるのであり、例えば僕らがよく一緒に山に出かけるお客様の多くは「なぜヤマビルが生息域を広げ増えているのか」という理由がなんとなく想像のつく方も多いのです。
山間部の自然に存在する、様々な動植物や地層などを含めた自然は、知れば知るほど密接に繋がっていて、長い目で見れば僕らの生活自体にも影響を及ぼしますが、だからと言って難しく環境問題を考えようとしても、なかなか難しいもので、楽しむ中で自然と知り考えるようになることは、とても大切なんじゃないかと、そんな経緯で店を出したのですが、自分で思っている以上に大切なことだと、お客様と山や山間部で楽しむた度に時折感じます。
そして旅には旅の良さがありますが、日頃暮らしている土地だからこそ、頻繁に通い様々な変化を感じて楽しみながら知ることが出来るのだと感じます。

楽しみながら知ること
今では森を守る方々との交流機会や、調査研究する方との交流機会も少しずつ増えてきた僕らのCOMMUNITYですが、どれだけの数の山を登ったか、有名な山に登ったかという楽しみ方だけでない、僕から見るととても素敵な楽しみ方をする方々なのであります。
こうした楽しみ方が、もっと広げられたらいいのになと、一緒に歩いた皆さんの姿を見ながら考える店主でありました。

もちろん山自体の魅力も満喫
ちょっとクソ真面目な投稿になってしましました…
装備
<店主>
Cap : HaloCommodity “Crevice Cap”
Shirt : THE NORTH FACE “S/S Flashdry 3D ZipUp”
Under : finetrack “ドライレイヤークール”
Pant : THE NORTH FACE “Magma Pant”
Shoes : LA SPORTIVA “Trango Alp Evo GTX”
Pack : THE NORTH FACE “Ouranos35”
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