アウトドア屋のライフログ

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ただの”よそ者”ではなく

先日の店休日は第一日目が延岡市に位置する比叡山へのお花見ハイキング、第二日目に遠方からお越しくださった方と一緒に宮崎県の渓流釣りを楽しませていただきました。最近は県外の方々と話すと、自分たちが住んでいる土地の魅力に改めて触れることが多く、自分自身ももっと魅力を知り、新たに動き出しているムーブメントに私たちが出来ることを考える日々です。

Day 1. Hiking … 気づくと全員、県外出身者

春の比叡山を楽しもうと集まったのは、私たちの店でもお取り扱いさせて頂き、美しい植物標本のポストカードや栞が大反響だった宮崎市の押し花作家「押し花 小森」さん。小森さんは、鹿児島出身で関西や宮﨑の生花店での経験を経て、宮崎市を拠点に活動中です。

押し花 小森さん

もうお二方は宮﨑市内海で季節の食材を使ったマフィンやタルトなどのお菓子店「Ponchice」さんを営むご夫妻。お二人は関東出身です。

Ponchiceさんご夫妻


PORTAL店主は福岡県出身、私は北海道・札幌出身と、気づけば全員県外出身者。押し花・小森さんもPonchiceさんご夫妻も、山歩きを楽しまれる方々。店にも、山の道具やウェアなどの買い物に遊びに来てくださいます。今回、店の外でお会いするのは初めて。初めての県北の山を歩くとのことで、千畳敷展望所で迫力のある岩峰・岩壁の景観や地形の成り立ちを店主から説明を受け、「ふだん歩く市内や霧島の山とは違った、すごい景色!」と、驚かれていました。

岩の隆起と川の浸食によって作られた、ウォーターギャップを眺めながら


宮崎県に拠点を移し、宮崎県の風土、植物や果物・野菜などの魅力を知っているプロの方々。その魅力を最大限に活かした作品づくりで人々をハッピーにされる素敵な方々です。

“つくりびと”な方々と

比叡山は急登が少し続きますが、足元や頭上に咲く春の花々が綺麗で、時々足を止めてじっくり眺め、写真を撮りながら歩きます。お目当てのアケボノツツジは見頃を過ぎたようでしたが、アオダモ・ハイノキなど白い可愛い花を付けた花木が見事でした。春の花々と初めて歩かれるという、県北の山の雰囲気を味わいながら。

小さなパーツまでもが可愛いハイノキの花

フワフワ・フサフサなアオダモの花


私は料理やちょっとした裁縫など、なにかを作ることは好きですが、センス溢れるモノづくりで人々を幸せにする作品を創り出す作家さんや料理人さんなど、創造すること・創り出すということを生業にされている方々に昔から憧れがあります。「クリエイティブなお仕事、尊敬します!」と私が言うと、「PORTALさんだって、自然を通して人々を楽しませる、幸せにするコトやモノを提案して発信してクリエイティブなお仕事ですよー!」と…そう言っていただくと、私たちの仕事も想像力と創造力、どちらも豊かにして、店を利用くださる方々がアウトドアを通して豊かなライフスタイルを提案し、過ごしていただけるよう努めているクリエイティブな仕事、クリエイティブであるべき仕事だなと改めて気付かされるのでした。

賛同と応援と

カランコロン岩の上で、のんびりと休憩。Ponchiceさんのご主人が美味しい珈琲を淹れてくださいました。いつも山の上ではインスタントで済ませていたので、久々に飲む贅沢な山の上での珈琲です。

珈琲豆を挽いてくださるPonchice店主。贅沢なカランコロン岩Cafe


そこに住む地域の人も含め、遊びに来られた方々にも、もっと宮崎県を知ってもらおう、もっと楽しんでもらおうと奮闘される、あの人も宮崎県の自然資源を活かした可能性を創り出す「つくりびと」かもしれません。
宮崎県で事業をされる皆さまにも、こんなふうに宮崎県を盛り上げようとするムーブメントが出来始めているという話を、店主が紹介し「おもしろそう!」「もっとよくなったら楽しいね!」と、カランコロン岩の上で美味しい珈琲をいただきながら、ちょうど1週間前に同じく比叡山を登られた、宮崎市の観光戦略課の熱いあの人の話題に、盛り上がりました。

残っていたアケボノツツジを上手く撮れませんでしたが、ミツバツツジも綺麗でした


こんなふうに奮闘している人々が居るということを伝えること、それに賛同し応援する人々が居るということを伝える”架け橋”となるのも、私たちの大事な役目。直接、会わずとも、自分の頑張りを応援してくれる誰かが居るということは励みにもなり嬉しいことです。

Day 2 … Flyfishing

定休日2日目は、普段は関東でフライフィッシング をされている方とご一緒させていただきました。初めての宮崎県での渓流釣り。私は邪魔にならぬよう、やや離れて同行。宮崎県での渓流釣りで美しい山女魚に出逢えますようにと、安全祈願で御神酒を捧げてからのスタートです。


入渓地点までの林道歩き、林道から見下ろす渓谷の風景を見ては「水が綺麗だなぁ!」「ちょっと歩いただけなのにに、すでに山岳渓流の様相ですね」と驚かれるお客様。私は昔、父が連れて行ってくれた北海道の渓流と宮崎県の渓流しか解りませんが、昨年も関東からのお客様も同じように驚かれていて、私たちは本当に普段、贅沢な環境の中で渓流釣りを楽しんで居るのだな、と感じます。

釣り上げた山女魚にも「なんて綺麗なんだろう」と感激されていました


この日、遠方からいらっしゃったお客様と一緒に、安全にこの渓谷を楽しむことが出来たのは、店を懇意にしてくださるあるお客様が事前に林道などのチェックをしてくれたお陰でもあります。私たちと一緒に、お客様をWelcomeな気持ちで迎えてくださった、心遣いに本当に感謝です。ありがとうございます!

Miyazaki Standard

コロナの規制もほとんど見られなくなってきた今年の春は、以前よりも県外からのお客様のご来店も目立つようになり、フライフィッシング 用品を扱い始め、県外からの渓流釣りを楽しまれるお客様も「知人に聞いて」「インスタで見ていて、ずっと気になって」と立ち寄られる方が増えました。先日は、九州から東北まで渓流釣りを楽しまれるという福岡から来た方が、店に立ち寄ってくださり、「宮崎県の渓流や山女魚の美しさは自分の中でも群を抜いて、上位です!」と興奮気味に話してくださって、宮崎県で本格的に渓流釣りを始めた私は、贅沢な環境で始められたのだなぁと、ここでも思い知らされるのです笑

おチビちゃんでも綺麗な山女魚


宮崎県で渓流釣りを楽しまれているMiyazaki Localの方々、普段、楽しまれている “オラが川” “Home River”、その基準値は高いのです笑…地元の人々が生まれ育った自然環境を「当たり前」の景色として見ているように、外からいらっしゃる方々の言葉に「そんなにすごいの!?」と気付かされたりします。贅沢ですし光栄なことです。

ただの”よそ者”ではなく

県外出身者の皆さまと、遠方からいらっしゃったお客様と過ごした2日間の休日。改めて、宮崎県の山間部の魅力や楽しさに触れた休日でした。ひと昔前、地方創生には「よそ者・バカ者・若者」が地域を変えると謳われていました。宮崎市が取り組む、新たなムーブメントは地方創生の話ではありませんが、私たち”よそ者”からの目線で提案できることや、新たな魅力発見、協力できることなどを普段、楽しませて頂いている地域の方々や自治体の方々に感謝の気持ちを忘れずに、一緒になって取り組めたらと思います。こんな素晴らしい自然環境を守ってくださって居るのは、河川を守る人々、森を守る人々…ほかならぬ地域住民の方々のお陰でもあります。

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Mayuko Takeda

Mayuko Takeda

PORTAL Staff

宮崎県のアウトドア屋「PORTAL」のスタッフです。山歩きを中心に四季折々の山間部の自然遊びを楽しんでおります。店を訪れた方・このサイトを訪れていただいた方に、自然の中での楽しみやワクワクが伝わると嬉しいです。

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