今月11月の頭、馴染みのお客様からのご要望にて宮崎県延岡市に位置する大崩山へと出かけてまいりました。
“九州の秘境”とも称される大崩山は、以前はその名の通り秘境感たっぷりな山でございまして、その理由は道が不鮮明であったり険しいとされることからでしたが、最近ではSNSや登山アプリの影響もあって秘境感は薄れてしまったなとよくも悪くも個人的に思う山。
アスレチックのような箇所が満載の大崩山は、秘境感こそ薄れても憧れる方の多い山でございまして、今回ご一緒したお客様も「いつかは登りたい」と願っていた山。
そんなご要望にお応えさせていただけるのは非常に光栄なことであります。
山のレポートは店のWEBサイトに書かせていただきましたので、以下のリンクをご参照ください。
こちらのWEBサイトでは、店とはまた違った視点でこの時の山歩きについて更新してみます。
紅葉と涙と
良い意味で”険しい”ということや”危険”だと認識されている大崩山は、憧れていながらもなかなか自分だけでは一歩が出ないという方も多い山でございまして、僕らの店でも”初めて行く時は経験豊富な方と”出かけることを強く推奨させていただいている山。
そうしたある種の敷居の高さから、お客様にお供して出かけさせていただくと感動の涙を目にすることも多々ございます。
それは念願の山という感動であったり、圧巻の絶景であったり、そこまでの道のりであったり、時に怖さであったり。
今回は圧巻の絶景にたどり着く前の、美しい原生林の紅葉に涙するお客様。

ちょうど見頃を迎えていた紅葉
天候の運にも恵まれて快晴の中、静かな風の音と、その風に揺れる紅葉。
僕も久々に紅葉の見頃のタイミングに当たりましたが、まさかここで涙とは想定していなかったので、しばしのんびり静かな中で森を眺めて楽しみます。
余談になりますが、圧倒的な存在感の岩峰に注目をされやすい大崩山ですが、この山域は森の美しさも非常に素晴らしく、多くの方はこの山に至るまでに様々な山を歩いて色々な景色を見て訪れるからこそ、この森の美しさや岩峰の迫力に感動するのであります。
圧巻の絶景と涙
地図や詳しい行程は店のWEBサイトに書いておりますが、この山の一般的な登山道では大まかに以下のような行程で歩きます。
登山口 – 川の渡渉 – 原生林の中の急登 – 圧巻の岩峰群 – 山頂 – 岩場の下り – 下山
原生林の中の急登で、紅葉を眺めながら涙したお客様ですが、次は圧巻の岩峰群を眺めながらの涙。

袖ダキ展望所からの絶景
上の写真にある”袖ダキ展望所”という箇所からの眺望は様々な雑誌やガイドブックにも掲載される場所であり、写真でも十分に存在感のある場所ですが、実際に目にするとその存在感は写真とは大きく異なるもので、ここでもたくさんの方の涙を目にしましたが、今回もこの圧巻を眺めながら感動されるお客様。
「いつか行きたい」と以前から聞いていただけに、しばし感動いただいて次へと進み、山頂を経由して下山コースへと向かいます。

岩峰を歩くお客様とスタッフ
慎重に下山
山頂まで登ったら、下りのコースでは”小積ダキ”という眺望の優れた場所を経由して”坊主尾根”という尾根を下り下山。
小積ダキという場所で下りのコースである坊主尾根を眺めると、ちょうど下山中の方。

象岩のトラバースという場所を歩く登山者
高所があまり得意でないというお客様にお供しながら慎重に下山。
“念願の山”だったという大崩山の満喫にご一緒させていただいた9時間でございました。
“どうせ行くなら僕らと”というご要望
今回ご一緒させていただいたお客様は、これまでにも数度は大崩山に登ろうという機会があったそうですが「どうせ初めて行くなら、その時は僕らと」というお気持ちを聞かせていただいて、本当に嬉しい限りです。
僕が思うに、その理由のひとつは「僕が基本的にはビビリ」なので危険箇所は慎重に行動しますし、危険なことはせず地味で地道にコツコツ派だからか?またはスタッフに強い信頼をいただいているからか。なんて思っていますが、何より怪我もなく無事に下山できて万歳です。

小積ダキでの1枚
僕らは仕事柄、お客様の”初めて”にご一緒させていただくことが多々ありますが、”初めての云々”というのは思い出に残るものでありまして、そうした場にご一緒させていただけるのは、本当に光栄なことなのであります。
だからこそ、僕らは”初めて”の時間が心躍るものであり、楽しいものであり、感動するものであったり、発見するものであったり。
できる限り”良い初めて”を体験いただけるように精一杯努めています。
今回は念願の大崩山に初めて登るという貴重な体験のお供。
ご一緒させていただいたお客様にとって、本当に感動の時間として記憶に残っていただけたなら非常に光栄です。
そして、まだまだ色々な方の”初めて”をより良いものに出来るようにがんばらねばと思うものです。
最後に今回の大崩山の動画です。
合わせてご覧いただければ幸いです。
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